SONKA 新しいパンのご紹介(2)

・チョコフランス

チョコフランス

僕にとって自ら作ったパンは全て愛おしいものであり、それこそ我が子のようにかけがえのない存在なので選り好みをすることはできないのですが、そういう思いを抑えて客観的にパンを並べた時、プレーンなフランスパンと雑穀フランスパンを除くバラエティブレッドの中では現時点で一番人気のパンです。
まとめ買いをしていただくことが多くあるため、焼き上がった直後になくなる、ということも少なくありません。
試作段階では細長いバトン状に成形して、チョコを一枚だけ包んでクープ(切り込み)を数本入れていたのですが、イメージしていた食感にならず、何度目かの試作でこのような形になりました。
このパンはとにかくパリパリの食感に仕上げたかったので、生地をピザのように薄く伸ばして成形しています。チョコも思い切って二枚詰め込んでいます。おかげで断面を見ると半分以上がチョコ、非常にワイルドなビジュアルになっています。

チョコフランスの断面

僕は大体において形から入るタイプで、フランスパンにここまで惹かれるのはバゲットがパンの中で最も美しい、と感じているから、それも理由の一つです。
そういう意味ではこのチョコフランスはカッコよくないかもしれません。形はあえて潰れるようにしてあるし、美しいクープが入っているわけでもありません。
でも、そういう割り切りのおかげで、理想の食感を追究した結果として、いいパンになったと思っています。
「男は顔じゃねぇ、中身だ!」という昔よく聞いた歌を思い出させる、質実剛健なパンです。

 

・ベリーフランス

ベリーフランス

クリスマスに焼いたパン(Noel)を召し上がった方から、ああいうパンをまた食べたい、と言っていただいたことが、今回の一連の新作に繋がったわけですが、このパンはそんなクリスマスのパンの延長線上にあるものです。
当初、クリスマスのパンと同じようにバゲット形で、かなり強く焼き色をつけていたのですが、何回か食べているうちにこれは違う、と感じてから試行錯誤しました。
色々変えているうちに、何となくベーグル形にしてみたら面白いかなと思ってやってみたら、これが自分の中で一番しっくりきました。
自分がパンを考える時は味とか食感とかのイメージがまずあって、それを実現するために形や焼き方を後から決めていくのですが、このパンはまず形が出来て、後からイメージが湧いてきました。
ベーグルにはケトリング、という生地を茹でる工程があるのですが、これはもちろん茹でてません。
ベーグル形にして、焼き時間を変えたら、食感までベーグルっぽくムギュッとしてくるから不思議なものです。
そうは言ってもフランスパンなので、クラストはきちんとパリパリです。

どこからかじってもクランベリーにあたるように、ぎっしり詰めこみました。
甘酸っぱいクランベリーがフランスパン生地によく合います。
店内ではご希望があれば真ん中に切り込みを入れてクリームチーズをはさんでお出しすることもあります。
形を変えてから明らかに前より売れるようになって、「やっぱ見た目って大事だな」、と先程までとは矛盾する思いをしみじみ感じる次第です。

SONKA 新しいパンのご紹介(3)へ続く